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最高加熱COP7.5、高COPの蒸発温度範囲を大幅に拡大 CO2を大幅削減する「省エネ型ヒートポンプ式低温蒸発装置」販売開始
2021.02.02
当社は地球環境への取り組みとして、温暖化対策であるCO2削減および省エネルギー化を継続して社会にご提案させていただいております。
このたびCO2の大幅な削減および省エネルギーの達成を可能とする当社新開発商品「省エネ型ヒートポンプ式低温蒸発装置」(以下「本装置」)の
販売を開始します。
当社は2010年に、同種のヒートポンプ式蒸発装置の商品化を目指しましたが、当時の装置ではCOP※1が3~4程度と低く、蒸発温度範囲も45~82℃と
狭かったため、販売を見合わせたという経緯がありました。
昨年度、当社はアンモニア回収装置に用いるために、株式会社神戸製鋼所(以下「神戸製鋼所」)と高加熱高効率ヒートポンプHEM-HR95-GNを
共同開発しました。このたび、当社はこのヒートポンプを蒸発装置に応用し、高COPでの蒸発を可能にしました。
また、神戸製鋼所より待望の新型機種HEM-HR85W-GNも販売開始されました。これを本装置に適用することで、高COPの蒸発温度範囲を大幅に広げる
ことができました。これにより、ユーザーがご希望の蒸発温度をHEMシリーズの豊富なバリエーションから最適に設計することができるように
なりました。
本装置仕様
商品名 :省エネ型ヒートポンプ式低温蒸発装置(特許出願中)
蒸発温度範囲 :13~87℃
最高加熱COP※1 :7.5
ヒートポンプ :株式会社神戸製鋼所製 HEMシリーズ
代表機種例 HEM-HR55-GN (適用温水帯:40℃~55℃)
HEM-HR70-GN (適用温水帯:55℃~70℃)
HEM-HR85W-GN(適用温水帯:70℃~85℃)
HEM-HR95-GN (適用温水帯:75℃~95℃)
図:省エネ型ヒートポンプ式低温蒸発装置
本装置の特徴
・電気以外のユーティリティー(蒸気、冷却塔水)が不要です。
・高温水および低温水が、処理液と接触しないため、ヒートポンプは、腐食性流体、有機溶剤などの可燃性物や汚染物質などの影響を受けません。
・ヒータを強制循環型に変更することにより、スラリーや結晶を含有する液の蒸発も可能です。
・フッ酸、リン酸、塩酸、硫酸、ホウ酸の濃縮や熱影響を受ける食品、タンパク、糖液、菌類含有液などの濃縮にも最適です。
【補足説明】
本装置ではヒートポンプを使用しております。ヒートポンプは装置から排出され不要とされている低温レベルの熱を回収し、有効エネルギーとして
再利用できることから蒸発・蒸留装置への適応が期待されてきました。
当社と神戸製鋼所が共同開発した、高温・高COP※1汎用ヒートポンプ『HEM-HR95-GN』(2019年9月9日発表)は、50~75℃の熱源水から95℃の
高温水を最高 COP 7.5で回収することが可能です。
今回販売が開始されたHEM-HR85W-GNは、株式会社神戸製鋼所のプレスリリースでは2020年度の販売開始予定とされていました。
https://www.kobelco.co.jp/releases/1201980_15541.html
当社ホームページで開発関連の動画がご覧になれます。
① 世界初、低濃度アンモニア水から高純度水素を製造し燃料電池発電に成功
② ヒートポンプ式アンモニア回収装置の開発
https://www.kcpc-engineering.co.jp/challenge/
このたび神戸製鋼所のHEM-HR85W-GNの販売開始を受けて、当社のホームページをリニューアルしました。
当社は化学プラントで大量に排出されているCO2を削減するためにボイラー蒸気を使用せずに100%電力のみで蒸発・蒸留を可能とする各種省エネ型ヒートポンプ式蒸発・蒸留装置を開発しました。蒸留には蒸気が必要との固定概念を打ち破り、電化によるCO2排出ゼロを目指しています。
電力は電気ヒータではなく、潜熱を有効利用できるヒートポンプ式を採用しており、当社独自のシステムにより高レベルの省エネルギーが達成できます。
https://www.kcpc-engineering.co.jp/ede/
※1:COP
必要な加熱量を消費電力で除した値です。投入した電力1kW当たり、どの程度の温熱エネルギーを得られるかを表した指標で、値が高い程、
高効率となります。
以 上
本件に関するお問い合わせ先 |
木村化工機株式会社 総務部長 清水 敏彦 TEL:06-6488-2501 |